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No-Ise
『エピローグ』
まだはじまらない はじまっていない
『プリンセス』
破壊を謳え！ 破滅を讃えよ！ Ｄの側面を撃ち Ｍの声を喰らえ！ 血色に濡れるプリンセス 髪は熔けて灼けたのか！ 髑髏の山がケラケラ嗤い コロコロ転がり砕けるか！ 嘆きと歓喜 灰色の果実を喰らえ！ 切り落とせ！ 叩き潰せ！ 血色に沈むプリンセス 瞳はもげて堕ちたのか！
『アリス』
わがままアリス ウサギは追われて崖下へ 潰れたウサギは華のよう くすくす けらけら 可笑しいね
わがままアリス カエルは棒で叩かれて 潰れたカエルは華のよう くすくす けらけら 可笑しいね
わがままアリス アリスは斧で首切られ 転がる首は石のよう くすくす けらけら 可笑しいね
さよならアリス さよならアリス 空にのまれるその色で 星はいつでもキラキラと
『フォース』
飾り気のない白梟 もごもご嘴蠢かせ 優しさだけを求めてる 明るい都市の森の闇 暗い暗いと泣きながら
目玉を無くした風見鶏 ぎいぎい踝磨り減らせ 救いの声を潰してる 淀んだ空の海の蒼 痛い痛いと泣きながら
鎖で繋がれ寝る子猫 くーくー牙を研ぎ澄ませ 愚かな獲物を狙ってる 温もり満ちた部屋の中 寒い寒いと泣きながら
剣を持ちて来る少女 がさがざ靴を踏み潰し 孤独な自分を嘆いてる 固い地面の雲の上 強い自分を斬り殺す
腐れて堕ちる紫煙の実 囲まれ閉じる朝の露 強さも弱さも知らないで
『エーミュ』
最後には 何もかもを捨て去って もう一度 もう一度と繰り返す 何も 変わりはしないのに
月は 朝には溶けるのに
『バザル』
気にすることなんてないさ キミはなにも悪くない アイツが全て悪いのさ
泣くことなんてないさ キミはなにも悪くない アイツが全て悪いのさ
忘れることなんてないさ キミは忘れたいのかい？
飾ることなんてないさ キミはとてもすてきだよ アイツが全て悪いのさ
アイツが全て悪いのさ
『ミチ』
透き通る風は彼女のよう そうさ彼女は 風のよう 汚れなき翼は 雲のよう 佳き輝く刻は 標のよう
言葉はまるで 導のよう
『タメイキ』
この先には行けない 禁じられた領域だから 行けば後悔するしかない だから行くなと彼女はいう それは真実それとも嘘？ トビラは開き僕を誘う 進む脚は止まらない
彼女はひとつ溜息吐いて 進む僕を見送った
『シークス』
楽になりたい？ それは難しいことだね 始まりと終わりを区別するより難しい
うーん……困った
『マジック』
魔法をさし上げましょう それはそれは すばらしい魔法です どうですか？ 欲しくはありませんか？ すばらしい そう！ すばらしい魔法です あなたにだけ とくべつにさし上げましょう！ とくべつですよ？ さぁ！ すばらしい魔法をさし上げましょう！
『アイドル』
〈鍵〉を探せ！ 〈偶像〉を目覚めさせる〈七つの鍵〉を！
眠りの時間は終わった 約束された刻が訪れた かつて 「誰か」が「そうした」ように 今 「お前」が「そう」しなければならない それは約束されたこと かつて 「誰か」と「お前」が約束したこと
〈鍵〉を探せ！ 〈偶像〉を目覚めさせる〈七つの鍵〉を！
『マホロバ』
ゆらとうこはくはめにあかく あおくゆれるはこのはのらくが おちるはくるめのくるめのかげよ そまるしんくのこころのえいで のぼるとまどうまほろばのゆめ
『マシロ』
君が奔る真白の路を 疾く追う雪のその蹟に 刳る景弱く夢幻の先で 緒人の吐息は真白に染まる
深々 深々 深々と
『ハカナイモノ』
理解を超えてそこに在り 法楽の志多に揺るぎたもう 丁巳の御霊に頭を垂れて 憶の臆まで壊したもう
過ぎたる記憶の綺臆の伶深 四音の裏に隠れたもう 紛れなく 離別の影に脅えたもう
『イツワリ』
風向きを示したら 扉を開けて飛び立とう 真白い翼を逆立てて
波間に影を見つけたら 扉を開けて飛び立とう 真黒い翼を紅く染め
由良とう空が堕ちたなら 扉を閉めて顔背け 交わる視線を針で刺し 最後の吐息で沈めよう
『シーズン』
雪より紅く暮れる葉に 香る花びらゆらゆらと 花より蒼く昇る雲 四音の音色を吹く瞳
なによりあなたが大切で だれよりあなたを愛してる
『プロローグ』
まだおわらない おわらせなどしない
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