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翌日、俺は愛美の勧めもあって、病院にいってみることにした。あれほど大量のザーメンが噴出したんだから、俺だってこわい。
といっても、どんな病院にいけばいいのかわからない。取りあえず俺は、アパートからさほど離れていない、「綾辻診療所」というところにいってみることにした。
診療所は空いていて、というか誰もいなくて、俺はすぐに診察室に通される。
そこで椅子に腰をかけていたのは、二十五、六歳ほどの美人の女医さん。フレームなしメガネの奥から、知的な輝きを宿した瞳で俺を見ている。
白衣の胸元にネームプレートがつけられていて、そこには「綾辻観鈴 −AYATUZI MIREI−」と記されていた。
綾辻観鈴(あやつじ みれい)先生……か。綾辻ということは、彼女がこの診療所を開いている医者なのか? にしては、随分と若いけど……。
椅子に腰を下ろし、先生と向かい合う。自然と俺の視線は、ネームプレートがつけられた胸元へと吸い寄せられていた。
……この先生、すごい巨乳だ。白衣の上からでも、その大きさがハンパじゃないのが見て取れる。確実に、90cmは超えているだろう。こんなひとにパイズリしてもらえたら、気持ちいいんだろうなぁ……。
「伊吹京一さんね」
先生の声にハッとなり、視線を先生の顔に向ける。
「あっ、はい」
伊吹京一(いぶき きょういち)。それが俺のフルネームだ。ちなみに年齢は二十歳で、大学二年生。
「で、今日はどうしましたか?」
こんな巨乳美人の先生に、「すげぇ量のザーメンがでて、不安になってやってきた」……とはいい難い。
「そ、その……」
どう説明しようかと迷っていると、
「なに? ちゃんと症状をいってくれないと、診察できないわ」
子供にいい聞かせるような口調で、先生がいった。
ま、そうだろうけど、いい難いな。
でも、ここまできて黙っているわけにもいかない。俺は思いきって、症状を話してみることにした。もちろん、「すげぇ量のザーメンがでて、不安になってやってきた」……なんて答えかたはしなかったけど。
☆
俺が説明を終えると、綾辻先生は少し考えるような顔をして、
「ふーん……じゃ、出してくれる?」
といった。
「なにを……ですか?」
「ペニスよ」
「せ、先生の前でですか?」
「当たり前じゃない。なにいってるの?」
「で、でも……」
「出してくれなくちゃ、診察できないでしょ?」
確かに。このさい仕方ないか。俺は椅子から腰を上げて、ズボンのベルトを弛める。ズボンを下ろし、次いでトランクスを。
部屋の灯りに照らされるペニス。先生の視線が、真っ直ぐに俺のモノを捕らえているのがわかった。
と、綾辻先生が椅子から離れ、俺に接近してくる。
「じゃあ、ちょっと診せてもらうわね」
俺の前で屈み、先生がペニスに触れる。少し冷たい手の感触。先生はモノをつまんだり持ち上げたりして、診察(だよな……?)をしていく。
「標準のサイズよりも大きいわね」
なにをもって標準のサイズとするのか俺にはわからないが、俺の意志とは関係なく、その「標準のサイズよりも大きい俺のモノ」が、綾辻先生の手の中でどんどんと硬度と質量を増していった。
「す、すみません先生」
「あら、いいのよ。男の子なら、当然の現象だわ」
巨乳美人の女医さんにペニスを診察されるなんて、普通の男なら勃起して当然だろう。でも綾辻先生は医者だけあって、ペニスの膨張に慌てた様子はない。
が、突然。棒を右手でギュッと握り、シュコシュコとしごき始めた。
「せ、先生!? いきなりなにするんですかッ」
俺は咄嗟に、身体ごと腰を引く。
「手は、嫌だったかしら?」
不思議そうな顔をして訊く先生。
「そ、そういうことじゃないですよッ!」
しかし俺の言葉は無視して、綾辻先生が白衣を脱ぎ、内側に着ていたシャツのボタンを外していく。
「な、なにしてるんですかッ!?」
「なにって……。いいから、あなたはじっとしていなさい。これも診察です」
診察といわれれば仕方がない……のか? 俺がいわれた通りじっとしていると、先生は上半身をブラだけの姿にし、そのブラも躊躇いなく外した。
ぷるんっ! ぷるるんっ
ブラの束縛から自由になった乳房が、大きく震える。
うっわッ! デカッ。これは90どころじゃない、100cm近くある。
大迫力の乳房。大きいが形は崩れてなく、乳輪もあまり拡がっていない。色もピンク……とはいえないけど、キレイなものだ。
「どう? わたしのおっぱい、大きいでしょ? あなたのペニスと同じね」
俺を見あげるようにして、蠱惑的な笑みを浮かべる先生。これって、現実だよな? まるでAVのような展開だけど……。
「わたし、おっぱいには自信があるのよ?」
綾辻先生が両手で乳房を持ち上げ、その間に俺のペニスをはさんだ。ぐにゅうっ……と、先生の乳房に埋もれるペニス。俺は弾力のある肉にモノを挟まれ、身動きがとれない。
こ、これはもしかして……。
俺の予想を裏切ることなく、先生が自分の胸を揉むようにして、パ、パイズリを始めた!
俺はこれまで、パイズリを経験したことはない。これがパイズリ初体験だ。想像していた以上に、強い刺激が襲ってくる。やわらかな乳房がさまざまに形を変え、俺を責める。
それだけでも充分に気持ちいいのに、先生は胸の間から顔を覗かせる先端に口をつけ、胸と口での同時攻撃で責めてきた。
レロ……レロレロレロっ
亀頭の裏を舐めあげるような責め。唇の隙間から零れた唾液がペニスを伝い、先生の胸に零れる。
「で、出ちゃいますよッ! 先生ッ」
俺にしてみれば、ずいぶんと早い射精感。愛美のおしゃぶりなら、十分で出ることなんてないのに……。
「プハっ……いいのよ? 出してちょうだい」
いって先生は、胸の動きを激しくする。
「どう? イク? イッちゃう?」
もう、なにがなんだかわからない。
「は、はい! イキますッ、イッ……!」
俺は先生の胸で導かれ、
ビュクッ! ビュルっ、ビュぴゅビュルるるッ
昨日と同じく、大量のザーメンを噴出させていた。
噴き上がったそれは、綾辻先生に頭から降り注いでビッチャリと髪を濡らし、頭から顔に垂れ、顔からデカパイにまでドロリと滴り落ちる。
ザーメンで濡れたデカパイに挟まれたペニスは、まだビクビクと波打ち射精を続けている。射精の勢いに擦り切れそうになる尿道。でも、痛くはない。すごく……気持ちがいい。
やがて徐々に勢いが収まり、ついに放出が止まった。
「フ、フゥ〜……」
思わず溜息が漏れる。綾辻先生を見ると、彼女は頭からザーメンまみれになっていて、診察室のあちらこちらにもザーメンが飛び散っていた。これは、昨日放出した量より確実に多い。
「随分と、たくさん出したわね」
「は、はい〜」
初体験のパイズリと、信じられない量の射精。俺はその快感に脱力してしまい、まともに返答もできない。
俺が後ろに倒れるようにして椅子に腰を下ろすと同時に、先生が立ち上がる。その動きに合わせ乳房がぶるんっと揺れ、先生の身体から、ザーメンがボタボタというよりはベチャベチャと床に滴り落ちた。
綾辻先生はタオルで顔だけ拭うと、上半身の肌を露わにしたまま椅子に腰掛け、
「フランツベリア症候群ね」
と、真面目な顔をしていった。
顔は真面目なんだけど、身体中ザーメンまみれなのが気になる。せっかくタオルで拭った顔にも、頭のほうから垂れてきてるし。ま、俺もチンコ丸出しだけど。
「フ、フラ……な、なんですか? それ」
「フランツベリア症候群。別名、精液過多分泌症。とても珍しい症例で、まだよくわかってないんだけれど、なんらかの原因でホルモンのバランスが崩れ、大量に精液が生成されるという病気よ」
……はぁ? なんだそりゃ。
「なんの……冗談ですか?」
「なんの冗談でもないわよ。あなただって、実際に大量の精液を分泌、噴出させたでしょ? わたしが、誰の精液にまみれていると思っているの?」
だ、誰のって……。それは、俺のだけど。
「それは……そうですけど」
信じるしかないのか? 信じるしかないん……だろうな。実際に、「すげぇ量のザーメン」が出てるんだし……。
となると気になるのは、
「治るん……ですか?」
俺は問う。
「確実な治療法はみつかっていないわ」
その問いに、即座に答える先生。
……って、ダ、ダメじゃん。
「でも、命に関わるような病気でもないの」
命に関わられたら困るって。こんな病気で。
「そうね、最低でも一日三回は放出……射精しなくちゃいけないわ。いえ、三回といわず、出したくなったら何回でも出した方がいいわね。それから、出したら出した量と同量の水分を補給すること。わかった?」
「は、はい……わかりました」
でも、結局どういうことだ?
俺は先生にいろいろ訊いてみたけど、やっぱりよくわからないままに、
「大丈夫よ。先生が、必ず治してあげるわ」
……と自信満々にいわれ、その日は帰宅することになった。
奇妙な病気にかかってしまったのは不安だけど、綾辻先生のパイズリ、気持ちよかったなぁ……。
俺はアパートに帰ってから、先生のパイズリの感触を反芻して、三回抜いた。
三回とも軽く500ccを超える量のザーメンがでたけど、確かに俺の身体には、すげぇ量のザーメンがでるという以外、なんの変化もなかった。
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