第一章 ソフィア

 

 

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 一年前。

 ソフィアはいまでも、アリクと出会ったときのことを、はっきりと思い出すことができる。

 その時彼女は、セルン城の城門を前にして立ちすくんでいた。

 名だけで姓を持たない下級平民。そして孤児でもある自分が、領主である貴族さまに仕えることになろうとは、ソフィアは考えたこともなかった。

 どうしてそのようなことになったのか、ソフィア自身にもわからない。この十日前に突然、彼女が世話になっていた孤児院の院長から、

「ソフィア。あなたは、このたびセルン領のご領主となられたシーエント伯アリクローダ様に、女仕としてお仕えすることになりました」

 と告げられただけだった。

 女仕とは、貴族階級に仕える下働きの若い女性(十歳〜二十五歳ほど)のことだが、下級平民が女仕として領主に仕えるというのは珍しいことである。そのくらいの知識は、ソフィアにもあった。

「あたしが、ですか?」

 にわかには信じられず確認したソフィアに、

「そうですよ」

 院長は微笑んで答えた。

 どうやら、本当のことらしい。院長は、つまらないウソをつく人ではない。

 セルン領。

 ソフィアが暮らすリボ領の北西、北の隣国センハ皇国との国境となるバルック山脈の麓に広がる、ほとんどが森林からなる領地である。

 事実、その時ソフィアが目の前にしていたセルン城は、四方を山々に囲まれている人里はなれた場所にあり、ここにくるまでに一番近い村から馬車で半日ほどがかかった。

(どうしよう。ご領主さまに、失礼がないようにご挨拶できるかしら……)

 彼女は城を前にして、不安に押しつぶされそうになっていた。

 ソフィアはさほど教養のある娘ではない。しかしそれは、彼女がきちんとした教育がうけられる身分になかったのだから当然のことである。

 それに女仕として訓練をつんだわけでもないのだから、貴人にたいする礼儀や作法は身につけていない。

 なので、彼女の不安は当然のことだった。

(失礼があったら、今日にでも帰されるかもしれない。そんなことになったら、あたしだけならいいけど、院の恥だわ)

 お世話になった孤児院に、恥をかかせるわけにはいない。これまでに感じたことのないプレッシャーが、ソフィアを襲う。

 と、

「どうかなさいましたか?」

 地面に視線をおとして、「いかにしてボロをださないようにするか」という思案をめぐらせていた彼女は、突然の声にハッとなった。

 顔を上げるとそこに、彼女よりも、三、四歳年上だろうと思われる青年が立っていた。

 背は高い。少なくともソフィアより、余裕で頭ひとつ分は高い。しかし細長いといった印象はなく、均整のとれた体格にみえる。髪は赤みがかった金色で、瞳は深い青。整った面立ちなのだろう。それにどこかしら、気品(と呼ばれているようなもの)があるようにも思える。

 しかしソフィアが青年に一番強く感じたのは、「優しそうな人」だということだった。

「アリクローダさ……いえ、ご領主さまでしょうか」

 もしかして……と思い、確認する。

 しかしなんと呼べば失礼にあたらないのか、ソフィアにはわからなかった。名で呼ぶのは失礼にあたるのかもしれないと思い「ご領主さま」と口にしたが、それこそ失礼にあたるのかもしれない。

 しかし、

「はい、そうです。アリクと呼んでくださってかまいませんよ」

 彼、城主アリクローダは微笑んだ。

「それで、キミは? この城に、なにかごようですか?」

 問いを返すアリク。

「あっ、し、失礼いたしました。あ、あたし……いえ、わたくしは、本日よりアリクさまに仕えさせていただくことになりました、女仕のソフィアと申します」

 ソフィアは腰をおって頭を下げる。

「そうですか。このような不便なところにこさせてしまって、すみませんね」

 アリクは、なんだか申し訳なさそうな顔で苦笑した。

 そのときソフィアは、この方に誠心誠意つくそうと思った。

 その思いは、一年が経過したいま、より強くなっている。

 

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 城主アリクの夜の相手をつとめるのは、女仕であるソフィア、サシャ、ルルの三人の役目である。

 この時代、ハッセル王国では女仕が主人の相手をつめるのは当たり前のことであり、むしろ女仕にとって主人から「夜のつとめ」に声がかからないというのは、「やくたたず」といわれてもしかたがないほどの恥とされていた。

 女仕以外の四人。

 聖騎士のナホカは国からアリクの警護を任じられているのであって、アリク個人に仕えているわけではなく、魔法使いのマリーナと亡国の姫君ユナタは客人であり、ヨルはユナタの従者であるため、アリクと恋愛関係にない彼女たちは彼と夜を共にすることはない。

 とはいえ、アリクは性生活に対して積極的な主人ではないので、二日か三日に一度、ローテーションで女仕の三人のうち一人がアリクに「夜のつとめ」の有無を確認し、彼が求めれば夜をともにするというかたちで行為が行われている。

 しかし月に一、二度、三人が一緒にアリクの相手をする特別な夜がある。それはアリクの性癖を満足させるためのもので、女仕たちはそれを夜会と呼んでいた。

 そして今宵、その夜会が十五日ぶりに催されることになっていた。

 

 床に白雪石のタイルが敷き詰められた部屋。

 広さは十メートル四方ほどだろうが、調度品がほとんどなく、やけに広く感じられる。

 天井に近い位置に浮かび、室内を照らす魔光球。白い壁に描かれた、部屋を一定の温度に保つための魔法紋。それらはマリーナの手によるものだ。

 今、この部屋には、四人分の人影があった。ソフィア、サシャ、ルル、そしてアリクのものだ。

 四人はともに裸体で、アリクは壁ぎわに置かれた椅子に腰を下ろしている。そして彼の目の前に、三人の女仕たちが横一列に並んでいた。

 均整のとれた健康的な肢体のソフィア。

 全体的にみると細身なのだが、痩せているというわけではない。胸は多少小ぶりだが、その先端は鮮やかなピンク色で、白い肌に咲いた小さな花のようにもみえる。

 ソフィアの右手には、サシャ。

 二十一歳の彼女はすでに成熟した大人の身体をしていて、零れ落ちそうなほど大きく育った乳房は、圧倒的な存在感を誇っている。

 そして左手に、ルル。

 青い果実を想わせる、未成熟な身体。女性的な曲線に乏しく、四肢などは簡単に折れてしまいそうなほど細い。淡い色の先端を頂点にする胸元は、かすかな膨らみをみせるだけだ。

(アリク……さま)

 ギュルギュルと鳴るお腹。その音の原因がもたらす下腹部をしめつける鈍い痛みに、ソフィアの鼓動は高鳴っていた。

 今宵、ソフィアの体内には、五日分の便が蓄えられている。

 それが、先ほど口にした下剤によって、熱いマグマとなって暴れているのだ。

 気を緩めると、その瞬間にも下品な音を奏でて噴出してしまいそうになるそれを、お尻にキュッと力をこめてこらえるソフィア。

 しかし、腹部の疼きと音はどうしようもない。

 自分でもはしたないとは思うが、腹部の疼きだけで、ソフィアの股間は湿り気を帯びてきてしまう。

「さ、ソフィアちゃん」

 サシャが、ソフィアの背中を軽くおしてうながす。

 ソフィアは小さくうなずいてアリクに背中をむけると、柔らかそうに丸みをおびたお尻を少し突き出すようにして、立てひざでその場にひざまずいた。

 白い石のタイルが敷き詰められた床はひんやりと冷たいが、マリーナの魔法紋によって室内がほどよい温度に保たれているため、冷たすぎるということはない。

「ごらん……くださいませ。アリクさま」

 力をこめる必要はなかった。むしろ、緩める方だ。ソフィアはアリクに告げると、意識して引き締めていたお尻の門を開放した。

 

 びゅっ、ぴゅびゅるるっ!

 

 開放された門から液便が水鉄砲のように噴出し、びちゃぴちゃと音を奏でて床を濡らす。

「ふぁ……ッ!」

 開放の快感に、思わず声と少量の尿を漏らすソフィア。

 次いで、

 

 ぶびゅッ! ぶっ、ブビぶビュ、ブぶびぶりゅッ!

 

 高らかな音とともに、ソフィアのかわいらしいとも思えるアヌスをめいっぱいに押し広げて、汚物のマグマが噴出した。その瞬間彼女は、急激に体温が下がったかのような寒気を感じた。

 

 ブっ! ブビッ! ブ、ぶビュるルッ ブっ! びゅぴゅビブッ

 

 まさに、吐き出されるというように溢れる排泄物。

 次々と噴出をつづける軟便と糞汁が、湿った音をたてながら白い床を汚物色で彩り、排泄物独特のすえた臭いが室内に充満していく。

「ぅあっ……! アッ、あ……っ」

 五日ぶりに感じる排泄口への摩擦。そして便特有のすえた臭い。それらが混ざりあい、性的な快感となってソフィアを襲った。

(き、きもち……いぃっ!)

 飛び散る糞汁、溢れる下痢糞。

 清楚ともいえる少女の体内で生成されたとは思えない異臭を放つ汚物が、白い床の上でその存在をはっきりと浮かび上がらせる。

 

 びゅブッ! ぶびブ、ブりゅぶちゃッ

 

 排泄の摩擦でソフィアのアナルは熱を帯びて痺れ、脱糞が奏でる下品な音色が部屋中に響く。

 

 ぶぴゅぶビュッ! びゅっ、ぶりブビュッ

 

 そしてとどまることなく噴出する軟便が、ソフィアのお尻の下でドロドロとした小山をつくっていった。

(で、でてるぅ……っ!)

 排泄の快感のみでソフィアの乳首は膨らみをおび、股間にはしるクレパスの奥からは、湿り気では納まらなくなった快感液が滴となって溢れ、太ももをも濡らす。

(みてくださいアリクさま! ソフィアのウンチみてくださいぃッ)

 頭の中で、アリクに告げるソフィア。

 もしもここにサシャとルルの姿がなく、ソフィアとアリクのふたりきりだったのなら、彼女は声に出していたかもしれない。

 と、

 

 ブッ! ぶりゅブびゅッ!!

 

 これまでにない大きな音とともに、奥からムリュリとアヌスを広げて、形をはっきりとさせたウンチが飛び出した。

 ヌラリとてかるそれは音もなく軟便の山に落ち、自らの重みでなかば埋まる。

 そしてふたたび、ソフィアはその上に軟らかなウンチを降り積もらせていった。

(アリクさまっ、アリクさまあぁ〜っ!)

 ウンチをしているだけなのに、どうしてこんなにも気持ちがいいのだろうか。

 乳首にも子宮にも快感の静電気が絶えず流れつづけ、その快感はウンチの山のように積み重なって増えつづける。

(もう……ダメッ! イッ、ちゃうぅッ)

 あまりの快感に涙が零れる。排泄だけで、ソフィアは達してしまいそうだった。

 もう少し、そう、あと数秒排泄がつづいていれば、彼女は「排便だけでイッてしまう」という恥ずかしいところを、主や仲間の前でさらしていただろう。

 だが、いつまでも排泄がつづくわけはなく、終わりが近づいてきた。

 急速に肛門への摩擦が減り、それにともなってソフィアを襲っていた快感も波が引いていく。

 イケそうで、イケなかった。

 物足りないような、でも、恥ずかしいところをさらすことにならずよかったような、不思議な感覚。

 絶頂へと近づいた快感の余韻に浸るソフィア。すでにドロリとした排泄物の山には、

 

 びちゅっ、ぴゅっ、ピゅるピュぷっ、ぴゅ、ぴぃ……チゅっ

 

 開いたままの肛門から垂れる便液の滴が、しとしとと降るだけとなっていた。

「ぅン、ンっ……!」

 すべてを排出したというしらせか、自然と、お尻の穴がキュッと閉まる。その動きで、穴の周辺にへばりついていた便が山の頂へと落下した。

 そして、

(あっ……くる)

 ソフィアの肩がぴくんっと小さく跳ね、次の瞬間。

 

 ぷしゃしゃあぁーっ!

 

 彼女の股間から、黄金色のおしっこが勢いよく溢れていた。

 ソフィアは少し身体をずらし、糞山の上に黄金の雨を降らせる。

 尿雨は糞山に染みこむことなく、麓から尿と糞が混じりあった汚汁が床に広がっていき、床と密着するソフィアの膝下を濡らして温もりを伝えた。

「ぁ……ぅン」

 五日分の脱糞の快感に、ソフィアは身体を震わせる。そして汚物を吐き出した開放感といいようのない喪失感が、同時にソフィアを満たしていた。

 排泄をおえ、四つん這いになるソフィア。

「はぁ、はぁ……」

 息をづかいにあわせるように、汚物が付着したアヌスが小さく開閉する。

 ソフィアは息を整えて身体を反転させると、自らが排泄したトロトロのウンチ山に目をむけた。

 山となり、異臭を放つ自らの排泄物。思っていた以上に大量なそれを使ってなされる行為を期待するかのように、彼女の胸の奥がキュンと疼く。

 潤んだ瞳を、アリクへとむけるソフィア。

(アリクさま、もうこんなに……)

 排泄行為を披露しただけで、アリクの股間のモノはこれ以上ないというほどに膨張していた。ソフィアにはそれが嬉しくて、誇らしかった。

 ソフィアは思った。

 今夜の夜会は、なんだか充実したものになりそうだ……と。

 

 夜会。

 アリクの性癖を満足させるための催し。

 アリクの性癖。

 それは、汚物嗜好というものだった。

 

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「はい、ソフィアおねえちゃん」

 床にぶちまけられたソフィアの汚物を、ルルが両手のひらいっぱいにのせ、ソフィアへと差し出す。

 ソフィアはその手に顔を近づけて臭気を胸いっぱいに取りこみ、

 

 くちゃっ

 

 ひと口、自らの排泄物を口にした。

 汚物色に染まるピンク色の唇。まだ温もりが残る自らの排泄物を、彼女は舌の上で転がし、「ちゅぱっ……ちゅっ、くちゅ」と、音をたてて味わう。

(おい……しい)

 苦味と酸味が口の中いっぱいに広がり、便臭が鼻腔を刺激した。

 

 にちゃ……くちゅ、くちゃっ

 

 便の中には消化しきれなかった食物カスがあり、ソフィアはそれを噛み潰すようにして租借する。

 排泄物を口に入れるなんて、一年前のソフィアは考えたこともなかった。しかしいまでは、それは彼女にとってよろこびですらあった。

 自分のものであろうと他人のものであろうと、排泄物を美味しいと感じてしまう。

 糞便を口にし、身体に塗る。

 それはこれまで彼女が感じたことのないよろこびであり、興奮だった。

 ウンチが毒となることはソフィアも理解しているが、ここには大がつくほどの魔法使いであるマリーナがいる。

 どのような激しくて下品なプレイをしても、事後にはマリーナが魔法で身体中を浄化してくれるので、彼女は安心して排泄物を口にすることができる。

 それは室内に関しても同様で、ソフィアたちがプレイの事後処理を心配する必要もない。

(マリーナさんがいてくれて、本当によかった)

 ソフィアはマリーナに感謝しながら、たっぷりの唾液で便を溶かし、咽を鳴らして飲みこむ。それが咽を通り胃に落ちる感覚に、彼女の胸はいいしれないよろこびで満たされた。

 しかしひと口ではたりず、ソフィアは自分が排泄したばかりの新鮮なそれを、むさぼるようにして食べていく。

 ルルの手のひらに顔を押しつけるようにして、くちゃくちゃと音をたてて食糞にふけるソフィア。

 食べていくにつれて苦味が麻痺していき、苦味の奥に隠されていた甘味が露になってくる。

 ソフィアにとってのウンチ。それはまるで、食べるだけでとても気持ちよくなれる、魔法のお菓子だった。

 そして食べるだけでなく、身体に塗ってもとても気持ちがいいお菓子。

「ダメだよ、ソフィアおねえちゃん。そんなにたべたら、なくなっちゃうよ?」

 ルルの言葉にハッとなり、ソフィアは顔をあげる。

 ひさしぶりの食糞に、つい夢中になってしまった。

 ルルが両手いっぱいにのせていたものが、ほとんどなくなっている。全体の三分の一は食べてしまったかもしれない。

 夜会は、まだ始まったばかりなのに。

「そんな顔しないの、ソフィアちゃん。大丈夫よ? わたしのもたくさんためてありますからね」

 考えなしに便を食べてしまった落胆が顔にでていたのか、サシャがソフィアの髪をなでながらいった。

 いつでも、やさしい微笑みを絶やすことのないサシャ。いまではソフィアは、サシャを本当の姉のように感じている。

 先端がツンと上をむいた、はちきれそうに育った大きな胸を、ソフィアの目の前で揺らすサシャ。

 その圧倒的な存在感に、ソフィアは少し嫉妬を覚えた。

 ソフィアの胸は多少小ぶりだが、平均的なサイズといえなくもない。だが、豊満すぎるとも思えるサシャのそれと比べると、見劣りするのは仕方のないことだった。

「お顔にあげるわね」

 その言葉にソフィアは、排泄汁で濡れた床に仰向けで寝転ぶ。背中に感じる排泄汁は、すでに冷たくなっていた。

「お願いします。サシャさん……」

 サシャがアリクに背をむけて、ソフィアの顔をまたぐようにして腰を下ろす。ソフィアの目の前で、サシャの丸いお尻が露となった。

 ソフィアはそのお尻のワレメに顔を押しつけ、舌を伸ばして底の蕾をさぐる。

「ぁンっ! くすぐったいわ、ソフィアちゃん」

 サシャの蕾を先端でつつくようにして、舌を動かすソフィア。まちきれない。早くほしい。まるでそうせがむように、ソフィアは舌を動かした。

「はい、はい。たくさん、あげるわね」

 舌先にサシャのうごめきを感じ、ソフィアはお尻から顔を離す。このままだと、出てくるサシャのものを、直接に食べてしまいそうだった。

「でるわよ? 目、閉じた?」

 サシャの言葉に、まぶたを閉じて「はい」と返すソフィア。するとサシャのアヌスがひくつき、音をたてて広がっていく。

 

 ミチっ……みちむちゅちちぃっ

 

 ソフィアの下痢便とは違って、自然な硬度と太さの便が、音と香り、そして温もりとともに姿をあらわして、ソフィアの顔に降ってきた。

 サシャは、このときのために溜めこんでいてくれたのだろう。顔にふり積もる便の重みに、ソフィアはそれを悟った。

 これほどの便を溜めこむには、苦しみもあっただろうとソフィアは思う。アリクのためということもあるだろうが、ソフィアのためにも、サシャはその苦しみを耐えてくれたはずだ。

 ソフィアには、サシャもルルも、自分やアリクほどに汚物プレイを愉しんでいるようには思えなかった。

 サシャとルルのふたりは排泄物を口にいれることがないし、ついこの間まで、触れることも身体に塗ることもしなかった。

 ふたりにとって汚物プレイは、アリクの嗜好だから……ということでしかないのかもしれない。

 しかし、ソフィアは違う。アリクと同じく、彼女にも汚物嗜好があったのだろう。いまでは汚物を使わない行為は物足りないと感じてしまうほどだし、ときどきどうしようもなくアリクの糞尿を味わいたくなって、自分から申しでて、彼に便器として使ってもらうことだってある。

 腸内での形をそのままに、ソフィアの顔に領土を広げていくサシャのウンチ。それはソフィアの顔に収まりきらず、床にも零れていく。

 ソフィアは唇を開いて、

(少しなら、いいよね)

 少量、サシャのウンチを口にいれた。

 同じ食事をとっているのに、サシャのウンチはソフィアのそれとは微妙に味が違う。自分のものよりもおいしいと、ソフィアは感じた。

 サシャはアリクにみせつけるようにしてソフィアの顔に脱糞しおえると、床に零れてしまったウンチをもソフィアの顔面にのせ、

「お化粧してあげるわね」

 ソフィアの顔にお尻をおとして、ソフィアの顔面全体に排泄物を刷りこむようにして腰を動かし始めた。

「どう? ソフィアちゃん」

 答えようがない。口を開こうとすると、ウンチが口の中に入りこんできて、言葉を発することができない。

 でも、気持ちいい。疼く股間を自分で慰めたい。しかし、恥ずかしくてできない。とてもではないが、自分で自分を慰めているはしたない姿など、アリクにみせることはできなかった。

 サシャのお尻とソフィアの顔に挟まれて潰れた便が、サシャの動きに合わせてにちゃにゅちゅと音を奏でる。

 顔に全体に感じる、サシャの柔らかなお尻の感触と重さ。

(く、くるしい)

 ソフィアはサシャのお尻とウンチで口と鼻を塞がれ、呼吸ができない。気持ちいいのだが、苦しい。

(どうしよう……? もう、げんかい……)

 そのとき、ソフィアの限界を悟ったように、サシャがお尻を浮かせた。ソフィアは大きく口を開き、空気を求める。

 肺に酸素がいきわたり、ウソのように息苦しさがなくなる。そして転がるように、ウンチがソフィアの口に入ってきた。ソフィアはそれを口腔内で溶かし、コクンと咽を鳴らして飲みこむ。

「ソフィアおねえちゃんのお顔、サシャおねえちゃんのウンチでベチョベチョだよ」

 ルルがいうように、ソフィアの顔面はサシャのウンチでパックされ、彼女はまぶたを開くこともできない。

 自分はいま、どうなっているのだろう?

 みたい。自分がどのようになっているのか、みてみたい。

 ソフィアは思ったが、たとえまぶたを開くことができたとしても、それは不可能だ。

 だが、アリクがどう感じてくれているのかは、知ることができる。

 訊いてみようとソフィアが思ったとき、

「ね? おにいちゃん。ソフィアおねえちゃん、かわいいね」

 ルルが先制していった。

「うん、かわいいね。ソフィア、とてもかわいいよ」

 ソフィアの望んでいた言葉が、アリクから与えられる。

 するとルルが、

「ソフィアおねえちゃん。こんどはルルが、おしっこかけてあげるね」

 幼いスリットを自らの手で開き、ウンチでドロドロに染まったソフィアの顔にむけて、放尿を開始した。

 顔にかかる、ルルの温かな尿。

 ソフィアは大きく口を開けて、ルルの尿を受けいれようとする。

 しかしそれは、ほとんどが顔にかかるだけで、口には入ってこなかった。

 ルルの放尿がおわると、サシャが布で、ソフィアの目のまわりの汚物をふきとってくれた。

 上半身を起こすソフィア。顔にのっていたウンチがルルのおしっこでふやけて、べちょぺちょっと胸元や太ももに落ちる。

 鼻腔にウンチが入りこんでいて、息がしづらい。ソフィアは両手で鼻を隠すと、鼻で「ふんっ」と息をはいて、それを外にだした。

「ゆっくりとね、ソフィアちゃん」

 それがまぶたを開くことをさしているのは理解できたので、ソフィアはいわれた通りにゆっくりとまぶたを開いていく。

「あ、ちょっとまって」

 サシャがいう。ソフィアはまぶたを閉じた。

「まつ毛に、いっぱいついてるから」

 サシャが再び、ソフィアの目元をぬぐってくれる。

「いいわよ」

 今度はまぶたを完全に開く。

 大丈夫そうだ。

「ほら、ソフィアちゃん。アリクさまにちゃんと、かわいいお顔をみていただきましょう?」

 ソフィアは立ち上がり、アリクの元へ移動する。そして彼の膝元にひざまずき、

「い、いかがでしょうか、アリクさま」

 問う。

 アリクはウンチで化粧されたソフィアの頬に手をそえ、

「かわいいし、キレイだよ、ソフィア」

 微笑んで答えてくれた。

 ソフィアはアリクの言葉で胸の奥が熱くなり、自分でも不思議なほど感情が高ぶって泣いてしまいそうになった。

「ありがとう、ござい……ます」

 零れそうになる涙を隠すため、うつむいて告げるソフィア。

「ねえ、ルルもウンチでるよ。ルルも、ソフィアおねえちゃんにウンチあげるね」

 ルルはアリクの腕をつかみ、

「おにいちゃん、だっこして? おしっこ、しーってするみたいに」

 アリクは椅子から腰を上げて、ルルの両ひざ裏に腕をまわし、いわゆる「おしっこ、しー」の格好でルルを抱えあげた。

「もっと、ソフィアおねえちゃんにちかづけて」

 いわれた通り、ルルの身体をソフィアに近づけるアリク。ソフィアの頭の上あたりに、ルルのスリットがくるような位置だ。

「ソフィアおねえちゃん、ルルのおトイレになってね」

「うん、ルルちゃん。おねがいします」

 ルルは楽しそうに「えへへ」と笑い、

「ぅん……」

 お尻に力をこめた。

 

 ぴゅぷぅ〜ぷっ

 

 かわいらしいおならのあと、ルルのアヌスがぷくっと盛り上がり、その奥からウンチが「こんばんは」と顔をだす。

 一本の線となり、その姿を大きくしていく便。サシャのそれほどの硬さはないようで、にゅるりとした少し軟らかめのウンチだ。

 線が10センチほどに達したとき、それはなかばから切れ、ソフィアの胸元にあたってそこに褐色の印をきざむと、太ももへと落ちる。

 

 ぷりぷちゅむりゅりゅっ

 

 次々とソフィアに降ってくる、ルルのウンチ。それは途切れそうでいて、なかなか途切れることがなかった。

(ルルちゃんも、こんなにたくさんためてくれたのね)

 ルルの体温が感じられる温かなウンチが、ソフィアの胸元にあたってから太ももに積もっていく。

 

 むちゅぷりぴゅっ

 

 これまで以上に軟らかい便を最後に、ルルの脱糞が終わる。最後の便は太ももに落ちることなく、ぺちょっとソフィアの胸元にへばりついた。

 ソフィアは胸元のそれを手に取り、当然のように口に入れる。軟らかなウンチが口の中で唾液にとけ、ソフィアはそれを「こくん」と咽を鳴らして飲みこんだ。

 

     3

 

 ソフィア、サシャ、ルル。三人分の排泄物が、大きなガラスの皿に集められた。ウンチはもちろん、床を濡らす汚物汁もできるだけだ。

 サシャが皿のなかで三人分の糞尿を混ぜ合わせ、すっぱい臭いをはなつドロドロの物体をつくっていく。

「このくらいかしら」

 ドロドロのそれを手にとって、持ち上げるサシャ。それはサシャの指の隙間から零れ、びちゃっと仲間のもとへと戻る。

「うん、そのくらいだよ」

 わかっているのかいないのか不明だが、ルルはそういってドロドロを手にとると、

 

 べちゃっ

 

 椅子に位置を戻したアリクの前に立つソフィアの胸元に塗った。

 それを最初にして、サシャとルルは、ソフィアの身体中に塗糞をほどこしていく。

 身体だけではく、薄紅色の長い髪にもべっちょりと塗りこめる。

 にゅるにゅるとした便の感触と、強烈な臭い。ソフィアは快感で膝が震えた。油断すると、軽く達してしまいそうだった。

 身体全体が、異臭を放つ物体にされていく。まるで、自分自身がウンチになるかのように。

(ウンチソフィア……。こんな姿、院のみんなにはとてもみせられないわ)

 ソフィアの脳裏に、孤児院で暮らしていたころの「家族」の顔が浮かぶ。しかしソフィアは、それを意識的に霧散させた。

(でもいまは、院のソフィアじゃないの。あたしは、アリクさまの女仕。アリクさまがよろこんでくださるのなら、ウンチソフィアでいいの)

 というよりも、ソフィアは自らの悦びのために、ウンチソフィアになっている。アリクがここまでのことを、ソフィアに望んだことはない。

 そもそもアリクが、女仕たちに性的関係を自ら迫ったことなどないのだ。

 ソフィアがアリクに「初めて」を捧げたのも、どちらかといえばソフィアの方からだった。

 当初、アリクの女仕はソフィアだけであり、実はアリクとソフィアは、マリーナが城に現れるまでのふた月ほど、ふたりきりで暮らしていた。

 ソフィアにしてみれば、領主の城なのだからたくさんの人がいて、自分は女仕のひとりだろうと考えていたのだが、それは違っていた。

 ソフィアが城の住人となったとき、城にはアリクだけしかいなかった。そのアリクも、ソフィアが訪れる前日に城に入ったのだということだった。

「どういう、ことなのでしょうか?」

 自分が知らなかっただけで、城とはこういうものなのだろうか。疑問に思ってアリクに訊いてみると、

「よくわかりません」

 と、返ってきた。

「ボクも城主になるなんて初めてのことですから。こういうことは、なるべく自分で用意するものなのかもしれませんね」

 どうやら、アリクにもよくわかっていないらしかった。

「では、あたしは、アリクさまが女仕としてお選びくださったのですか?」

「直接ではないですけど、そうなるかもしれません。女仕が必要かと陛下がおっしゃったときに、はいと答えたおぼえはあります。あまり、よく考えてのことではありませんでしたけれど」

 国王陛下に「必要か」と問われたのだから、「いりません」と答えるわけにはいかないのだろう。ソフィアはそう納得して、「では、なぜあたしが選ばれたのだろう」と思った。

 が、それについても、考えても答えはみつからなかった。

 こうしてふたりは、城での生活を開始したのだった。

 そして、いろいろなことがあったりなかったりして(実際はたいしたことはなかったのだが)、ソフィアが意を決して「夜のつとめ」をはたそうとアリクの寝室を訪れることにしたのは、ふたりきりの生活がふた月ほど経過したころだった。

 それまでソフィアは、いつ「夜のつとめ」を命じられても応じることができるように身を清めることを怠らず、夜が近づくとドキドキしていたものだった。

 しかしアリクからお呼びがかかることは、ただの一度もなかった。

 孤児院の院長から、

「夜のつとめは女仕の大切な仕事のひとつですから、なにを命じられても拒んではいけませんよ」

といいきかされていたため、ソフィアは「その面」でも覚悟を決めて城にきたのだ。

 城主のアリクは、ソフィアにとって「その面」でつとめをはたすのに嫌悪感を覚える主人ではなかったし、ともに生活を送るうちにソフィアはアリクに魅かれていっていたので、

「もしかしてあたしは、貴族のアリクさまにとっては、手をだすことすらためらわれる容姿なのかしら……」

 と悩むようにすらなっていった。

 そしてソフィアは、「こんなに苦しい思いをするのなら、いっそアリクさまにぶつかってみよう」と決心して、彼の寝室を訪れることにした。

 結果的に、その夜ふたりは初めての繋がりを果たした。

 その繋がりの最中。ソフィアがアリクを受け入れた痛みに耐え、その痛みすらもうれしく感じていたそのとき。

 寝室の天井をぶち壊して空から降ってきた物体があり、それが大魔法使いマリーナだった。

 しかし、マリーナがソフィアにとっては「よりによって」というタイミングで降ってきた経緯には、『魔神王』だの『紅海の勇者』だの『神槍タスティナス』だのといった、名詞や単語を織り交ぜつつ一大叙事詩を語る必要があるので、それは別の話だ。

 ここで記しておくべきことは、「ソフィアとアリクが関係をもつようになった経緯」と、数回アリクと関係をもったソフィアが、

「アリクさま、なんだか満足してくれていないようなんです。……え? よ、夜の、あ、あれなんですけど、あたしがいけないんでしょうか……?」

 とマリーナに相談したとき、

「特殊な嗜好があるのではないか? 汚物嗜好者だとか」

「おぶつ……しこう? えぇ!? 汚物嗜好って、あ、あれ……ですよね? ほ、本当に……?」

「いや、しらんぞ。かもしれないというだけだ」

「汚物嗜好ですか……でも、そんな」

「だから、かもしれないと」

「ありがとうございますマリーナさんっ! あたし、ガンバってみますっ」

「……あっ、いってしまった。ひとの話しを聞くようで聞かない娘だな」

 といったような会話があったということくらいだろう。

 こうして、「アリクは汚物嗜好者」だと思いこんだソフィアが、死ぬほど恥ずかしがりながらもアリクの前で脱糞を披露したことが、ふたりの「自分でも理解していなかった性癖」を目覚めさせる切欠になったのだった。

 

    ☆  

 ソフィアのほぼ全身が褐色に染めあげても、皿の中にはまだまだドロドロが残っていた。

 サシャはそれを、今日マリーナが異世界から持ち帰った『かんちょう器』というもの(ぷらすちっくという不思議な物質でできているらしい)に詰めこんでいく。

 マリーナによると、このかんちょう器は、異世界ではお尻の中になにかを注入するときに使用するものだという。ソフィアにとってこのかんちょう器なるものは、まるで宝物のようにも思える器具だった。

「すごいです! すばらしいですマリーナさん」

 お前にみやげだ……と、渡されたかんちょう器に、ソフィアはとても興奮して、マリーナになんども「ありがとうごいます」と繰り返した。

 だが、

「でも、こんなにすてきなものですもの、高価なんじゃありませんか?」

 手にしたかんちょう器はあまりにすばらしいもので、ソフィアは少しこわくなって訊ねた。

 もし自分には身分不相応な宝物なのなら、理由もなく貰うことはできない。

「そうでもない。氷石玉ひとつで、百は買える。異世界では氷石は珍しいそうでな、だいあもんどと呼ばれる宝石なのだ」

「宝石ですか? 氷石が?」

 氷石なんて、どこにでも普通に転がっている石であり、珍しいものではない。

「異世界には、もっと多く、お前が好みそうな器具がある。今度、もってきてやろう」

 自分が好みそうな、もっとたくさんの器具。想像してみるが、うまく思い浮かべることはできない。しかしソフィアは、「はい。おねがいします」とマリーナに頭を下げた。

 

「ソフィアちゃん、いれるわよ」

 ドロドロが詰まったかんちょう器を手に、サシャがいった。その言葉にソフィアは四つん這いになり、軽くお尻を持ちあげる。と、露にされたソフィアのお尻の穴に、サシャがかんちょう器の先端をつきさした。

「ぅク……」

 先端が埋まるとすぐさま、かんちょう器の内容物が直腸内へと侵入してくる。それは抵抗しようにもできず、本当にかんちょう器というのはお尻の中になにかを入れるための器具なのだと、ソフィアは妙に納得した。

(あっ……はいってくる)

 ソフィアの腸内にはさきほどまで大量の汚物が詰まっていたのだが、それはソフィア自身のもので、いま注入さているのは、ソフィア、サシャ、ルル、三人の大便小便を混ぜあわせたものである。

 他人の排泄物が、体内に入ってくる感覚。他人が排泄したものを、あらためて自分の体内に注入されているのだ。

 なんともいえない感情に、ソフィアの胸の奥はキュンと締めつけられる。

 直腸内に注入される汚物は常温になっていて、ソフィアには少し冷たく感じられたが、それがまた「他人の汚物が体内に侵入してくる」という事実をつきつけてきて、心地よさを増していく。

 入れているときでさえこんなにも気持ちがいいのに、出すときにはどのような快感がするのだろうかと考えると、ソフィアはこわいくらいだった。

「はいったわよ。次は、こっちにもね」

 お尻に入れおえたサシャが、ソフィアの股間を指の腹でなぞる。

「はい」

 ソフィアは床に仰向けになり、お尻を持ちあげて脚を大きく開いた。

 露になったソフィアのスリットを、ルルが左右に広げる。塗糞された肌の部分とはことなって内部はきれいなピンク色で、膣口からはとろりとした透明な液体が、にじむようにして溢れていた。

 サシャはドロドロをかんちょう器に詰めなおし、先端を露出されたヴァギナへと近づける。

 が、

「そうだわ、ソフィアちゃん。アリクさまに、お許しをいただかないといけないわね」

 かんちょう器の先端が部分に触れる寸前で止めていった。

「な、なんの……ことですか?」

 膣内に排泄物が進入してくる快感をおあずけにされ、戸惑うソフィア。

「ソフィアちゃんのいやらしいお穴に、ウンチをいれてもいいですか? って、アリクさまにおききしなくちゃいけないわ。ソフィアちゃんのいやらしいお穴は、アリクさまのものですものね」

 サシャはにっこりと微笑んで、ソフィアに告げる。

(サシャさん、イジワルです……)

 ソフィアは「おねだり」をするのが、恥ずかしくて苦手だ。それをしっているのか、サシャはわざとイジワルをしているのだ。

「どうしたの? ソフィアちゃん。ちゃんと、アリクさまにおききして」

(うっ、うぅ〜)

 膣内にも汚物を入れてほしい。

 そしてそこに、アリクのモノを……。

 膣内が汚物とアリクのモノでいっぱいになった快感は、いったいどのようなものだろうか。

 してみたい。ぜひ、その夢のような行為を。

(ど、どうしよう。したいけれど、おねがいするの恥ずかしいよぉ〜)

 葛藤するソフィア。

「あ、ソフィ」

 なにかいおうと口を開いたアリクを、サシャがかがやくような笑顔で黙らせ、

「ソフィアちゃん? ソフィアちゃんは、ちゃんとお願いできる子ですよね?」

 笑顔をソフィアに戻していった。

(恥ずかしい。で、でも……)

 いうしかない。ソフィアにはサシャに逆らう度胸はなかったし、せっかくかんちょう器という宝物を与えてもらったのだから、新しい快感を経験してみたい。

「ア……アリクさま」

 それはほとんど音にならないつぶやきだったが、

「ソフィアの……ソフィアのいやらしい穴に、ウンチをいれても、いい、です……か?」

 とつづいたそれは、ソフィア以外の者にもはっきりと聞き取れるものだった。

(は、恥ずかしいよぉ〜)

 もし顔にウンチのお化粧がされていなければ、ソフィアの顔中が赤く染まった様子が、誰にでもあきらかになっただろう。

「うん。もちろんだよ、ソフィア」

 アリクは答え、

「サシャさん、ソフィアをあまりイジメないでください」

 とつづけた。

「はい。もうしわけありませんでした、アリクさま。でも、いまのソフィアちゃん、かわいかったでしょう?」

「そ、それはそうですけど」

「ですって。よかったわね、ソフィアちゃん」

 くすくすと笑うサシャ。

「よかったね、ソフィアおねえちゃん」

 サシャを真似るように、ルルも笑う。

「それじゃあ、いくわね」

 サシャが寸止めしていたものを再開し、

「あっ……!」

 ソフィアの膣内に、三人の糞尿が混ざったドロドロが侵略してきた。

(す、すごい! 本当にはいってるわ。アリクさまをお迎えする大切な場所に、ドロドロウンチがはいってきてるぅ〜!)

 普通なら、性器に排泄物を詰めこむなどできるはずがない。だが、マリーナの存在が、それを可能にしていた。マリーナには、どれだけ感謝してもたりないくらいだった。

 膣内に汚物が注入される快感に、身をよじらせるソフィア。

 この世界で、どれほどの人間がこの快感を味わうことができるのだろうと、ソフィアは思った。

(アリク、さま……)

 アリクが、膨張した股間のモノをぴくぴくと震わせながら、自分をみつめてくれていた。

 うれしい。ソフィアは本当にうれしかった。

 思わず笑みがこぼれる。その笑みに気がついたのか、アリクもソフィアに微笑みをむけてくれた。

 

     4

 

「どう? ソフィアちゃん。いやらしい穴に、ウンチをいれた気分は」

 膣内にドロドロが注入しおえ、かんちょう器が離される。

「す、すてきです。気持ち……いいです」

 想像以上だ。膣内に汚物がつまっていると考えるだけで、いいようのない興奮と快感がソフィアの身体中を走る。

 べっちょりと、全身を排泄物でコーティングされたソフィア。

 白い肌はすっぱい異臭を放つ褐色で染まって、薄紅色の髪も汚物をしみこませて身体に張りついている。

 そればかりか、お尻の中もアソコも中も、排泄物で満たされているのだ。

 ソフィアはその身体をかくすことなくさらし、アリクの前に立つ。その動作で、膣内のドロドロがぴちゅっと溢れ、零れた。

「はい、ソフィアおねえちゃん」

 ルルが、まだドロドロが残っている皿を、ソフィアに手渡す。

 ソフィアは皿に口をつけ、あおるようにして残りを口の中にいれた。

 だがいれただけで、飲みこみはしない。これは飲みこんではいけないものだ。

「キレイだよ。ソフィア」

 アリクが、優しい瞳で微笑みかけてくれた。

 全身。いや、体の内までウンチまみれの自分を、キレイだといってくれるアリク。

 ソフィアは小さなうなずきで答えると、アリクの股の間にひざまずき、口に含んだウンチを零さないように気をつけながら、目の前でそそり起つペニスを口腔内へと誘った。

「ぅン、ぐっ……」

 口の中をウンチとペニスでいっぱいにして、頬に膨らみをつくるソフィア。

 彼女は口腔内で汚物を循環させ、ペニスをマッサージするかのようにして、舌、唇、咽を懸命に使って奉仕をする。

 

 ちゅぷっ、くちゅっ、くちゅっ、くちゅぐちゃっ

 

 アリクは、このウンチの口淫に弱い。普通の口淫だと達してしまうことはないのだが(実際はソフィアのおしゃぶりが未熟なだけで、サシャのおしゃぶりだとアリクは達する)、これだとすぐに達してしまう。

 そしてアリクが、ウンチの口淫を気にいっていること、ソフィアはしっていた。

 だから、最後のドロドロを飲みこまなかったのだ。

 口の中を支配するアリクの力強さを愛おしく思いながら、ペニスに歯を当てないように、そして口の中の汚物が零れないように気をつけて、ソフィアは奉仕をつづける。

「ン、ぅんグ……っ」

 口の中全体に広がる便の味。そして自らが奏でる淫靡な音色に、ソフィアの気持ちは昂ぶっていく。

(さわりたい。いやらしいところを)

 糞便がたっぷりと詰めこまれた性器に指をさしいれ、一番気持ちのいい部分を思いっきりこすってイッてしまいたい。

 しかしいまは奉仕の最中だし、やはりアリクに自分でするなどという、はしたないところをみられたくない。

(がまんしなくちゃ。それにすぐ、アリクさまがかわいがってくださるもの)

 すぐにアリクが、汚物袋と化した膣内にたくましいモノを与えてくれる。ガマンすればするほど、そのときの快感は大きくなるに違いない。

 ソフィアはそう自分にいいきかせて、奉仕に集中した。

 ペニスを咽の奥まで招きいれて、先端を咽に当ててから頭を引く。根の部分が出て、先端だけを咥える形になると、再び咽の奥にまで迎え入れる。

 

 ジュる、チュ、くちゅちゅぷ

 

 なんども頭を前後させるソフィア。その動作が繰り返されるたび、アリクは昇っていく。

「うっ……」

 アリクが声を発する。そしてペニスがピクピクと蠢き、ソフィアはアリクが達しようしていることを悟った。

 最後の攻撃。睾丸袋をやさしくなでながら、激しい舌づかいで亀頭を集中的にせめるソフィア。

 と、アリクがソフィアの頭に両手をそえ、

「ソ……フィアッ」

 

 ビュくっ! ぴゅっ、ビュるッ

 

 ソフィアの名を口にすると同時にはてた。

「ウっ、ぅグっ……!」

 ザーメンを噴出させながら、口腔内で暴れるペニス。ソフィアは息苦しさに耐えながら、一滴も零さないように唇をしっかりとすぼめてペニスに吸いついた。

「ぅぐっ、ン……ぅンっ」

 鼻で息をする。おしゃぶりを開始してから、空気の通り道となっている鼻腔。その嗅覚はすでにマヒし、なんの臭いも感じることはない。

「もう、いいよ」

 放出を終えたのか、アリクはそういって、ソフィアの頭をそっとなでた。

 

 ちゅぷっ……

 

 頭を引き、ソフィアはペニスを自由にする。その動きで、口腔内から排泄臭を放つドロリとしたものが多少零れてしまったが、これは仕方がないだろう。

 汚れたペニスは少し力を失っていたが、完全にしおれてはいない。目の前でぴくぴくと蠢くペニスを「かわいい」と思いながら、ソフィアは汚物とザーメンを口の中で混ぜ合わせ、何回かにわけてすべてを飲みこんだ。

「ア、アリクさっ……ケホッ、けほけほッ」

 気持ちよかったですか? そうつづけようとしたが、咽に引っかかるものを感じてむせてしまう。

 しかしアリクは、ソフィアのいおうとすることを理解したのか、

「気持ちよかったよ。ソフィア」

 と、頭をなでてくれた。

 ソフィアをまっすぐにみつめ、やさしく微笑むアリク。

(もう……ダメ)

 ほしい。アリクがほしくてたまらない。ウンチでいっぱいの性器に、アリクのたくましいものを埋めてほしい。

 たまらずにソフィアは、アリクの股間に顔をおしつける。そしてペニスに頬ずりをしたりキスを送ったりしていると、いつの間にかアリクのモノは力を取り戻していた。

「あ、あの、アリクさま」

「うん。わかってるよ」

 その言葉にソフィアは、アリクにお尻を向けて四つん這いになる。便色にそまったクレパスの奥からは、トロトロと液体に近い軟らかな便が零れていた。

「おねがいします。アリクさま……」

 アリクは椅子から腰をあげ、四つん這いなったソフィアに近づいていく。そして彼女の細い腰を両手で固定すると、

「いくよ。ソフィア」

 力強くそそり起ったモノで、ソフィアを後ろから貫いた。

「ぅあッ……!」

 挿入により押し出された軟便がヴァギナから溢れ、床に滴る。しかしアリクはかわまずに、一息に最深部まで進入してきた。

(ア、アリクさまのとウンチで、お腹の中がいっぱい……)

 膣内は汚物とペニスにより隙間なく埋まり、ソフィアは息苦しさと満足感を覚えた。しかしその満足感は、アリクの激しい動きですぐに快感へと変化していく。

 パンパンと肉のぶつかる音が室内に響き、音のもととなる衝撃でソフィアの身体からウンチの飛沫が辺りにとぶ。

「アッ……! ぅあっ、あっ……ぁン、ぁン、あぁぅンッ!」

 硬くたくましいペニスとその動き。

(アッ、す、すごいぃッ! アリクさま、こんな、こんなに激しくうぅッ)

 アリクがこれほどまでに激しくするのは、これが初めてだった。

 普段のアリクの行為はやさしくて、しかしソフィアにはそれが物足りなく思えてしまうこともあった。

 わがままだとはわかっていたが、壊れてしまうほど激しくしてほしいと思うときだってある。

 頭の中が真っ白になるまで、激しくしてほしいときだって……。

 やはり、膣内にまで汚物を詰めこんだのがよかったのだろうか。激しい動きに身を弄ばれながら、ソフィアはそのようなことを思うというよりも感じた。

「ぅあッ! ハッ、はぅっ、あっ、あンっあっ、アンッ」

 絶えず全身を駆け回る電流。止まらない喘ぎ声。

 快感に、力が抜けていく。ソフィアは体勢を崩し上半身を床に密着させ、アリクの動きに身をまかせた。

「アッ、アリクさまぁッ! あぅ、あ、ァん、ん、ゥうぅンッ!」

 乱れるソフィア。サシャとルルにみられているが、恥ずかしいとは思わない。

 むしろアリクにかわいがってもらっている自分を、もっとみてほしいとさえ思っていた。

「アリクさ、さまぁ、ア、ぁン! で、でちゃい、ま、ます、ぅわっ! ウン、ウン、ウンチでちゃいますうぅ〜っ!」

 たっぷりと排泄物を詰めこんだアナルが決壊し、内容物が一気に噴出してしまいそうだ。

 とはいえ、実際はアリクに突かれるたびにぴゅるぴゅぷと少量ずつ零れていたのだが、ソフィアは気がついていなかった。

「う、うんちで、でちゃいますうぅ〜っ! うんちぃ、うんちいぃ〜ッ!」

 いまは思い切り淫らに、下品になってよいのだ。アリクもそれをよろこんでくれる。ソフィアは理解していた。

 自分のありのままをアリクに晒す。それは開放的であり、快感だった。

 ウンチウンチとなんども口にして、ソフィアはアリクに向けて糞便を噴出させた。

「ハァ、ハァ、ソ、ソフィア、でてるよ。ハァ、ハァ、ソフィアのお尻から、トロトロウンチが、ハァ、た、たくさん」

「は、はい、アリクさまぁっ、ウンチ、アッ、アンッ! うんち、で、でちゃってますぅ〜っ!」

 体内を貫くアリクの力。それに応えるかのように溢れでる便。

「ソフィアおねえちゃん、かっわいー」

「アリクさまもあんなに激しくて……うらやましいわ、ソフィアちゃん」

 ルルとサシャに、もっとみてほしい。こんなにもアリクにかわいがってもらっている自分を。

 これは優越感、なのだろうか。

 ソフィアは、アリクがサシャでもルルでもなく、自分に夢中になってくれていることをうれしく感じていた。

「ハッ、ぁうっ! ア、アリク、アリクさまあぁ〜ッ」

 絶頂を感じる。限界だ。

 頭の中が、身体中が爆発しそうだ。

(も、もうだめぇ〜っ!)

 瞬間。

「ぅヴっ……!」

 ソフィアは、胸の奥からせりあがってくるマグマを感じた。

 

 ウッ……ぅげぇッ! げぶゲボぉッ 

 ウンチ色の嘔吐。というよりは胃の中に収められていたウンチそのものが逆流し、ソフィアは口から脱糞した。

 本来ならピンク色である彼女の唇はヌラヌラと輝く糞色に染まり、その奥からボタボタと糞ゲロを溢れさせる。

「ゲっ、げぼッ、ウッ、ぅげえぇ……ッ!」

 苦しそうなうめきとともに溢れでる糞ゲロ。そればかりか、鼻腔からも糞色の汁が零れていた。

(アリク、さ、さまぁ……)

 意識が遠ざかっていく。

(い、いやぁっ!)

 まだ、気を失いたくない。この、気持ちがよく幸福に満ちみちた時間を、もっと感じていたい。

 ソフィアは顔の右側をゲロウンチにひたし、飛んでしまいそうなる意識を必死でつなぎとめ留めようとする。

「ソ、ソフィア……いくよッ!」

 苦しそうに告げるアリク。

「きて、きてくださいッ! アリクさまあぁッ」

 ソフィアは叫ぶ。だがそれは、音になっていなかった。

 少なくとも、女仕たちの排泄物とソフィアの身体によって絶頂に達しようとするアリクには、ソフィアがなにかを呻いたとしか認識できなかった。

 

 ビュくッ! びゅっ、びゅクびゅるッ

 

 熱いほとばしりが、ソフィアの子宮を貫く。

 アリクのザーメンとともに、自分、そして仲間の汚物が子宮内に注がれるのを、ソフィアははっきりと感じた。

(アッ、イッちゃう、イッ、ぅあッ! あぁああぁーッ)

 ソフィアの体内で、なにかが爆発した。これまでに感じたことのない、圧倒的な絶頂。ソフィアは、自分が液体になってしまったように感じた。

 液体になって、アリクと混じりあったような一体感を味わっていた。

(アリク……さ、ま)

 快感の津波が、徐々に引いていく。本当に徐々にだが、ソフィアは自らのカタチを思いだしていく。

(揺れてる……? あたしが、揺れてるの?)

 よくわからないが、どうやら揺れているようだ。それが、自分なのか世界なのかはわからないが。

(アリクさま。そうだ、アリクさまは……?)

 一瞬だったようにも、長い時間だったようにも感じるが、さきほどまでソフィアは、アリクと溶けあってひとつになっていた。なっていたはずだ。

 しかしいま、ひとつは自分だけだった。アリクはいない。

「アリク、さ……ッ!」

 突然、ソフィアを電流が貫いた。

「ひぎゅっ!」

 奇妙な、声とも悲鳴ともつかない音を発するソフィア。そして、ソフィアの意識は自分のカタチを思いだし、自分がどうなっているのかを彼女は悟った。

(まだ、つづいてるの!?)

 アリクは放出したはずだ。しかし未だふたりは結合したままで、ソフィアはアリクの動きに身体を揺らせていた。

(そ、そんな! どうしよう!?)

 このままつづけられたら、壊れてしまう。壊れてしまうほど激しくしてほしいと思ったことはあるが、このままだと本当に壊れてしまうとソフィアは思った。

 頭では妙に冷静だが、声に出してはなにも告げることができない。

 なぜならソフィアの口は、自分の意思とは関係なく、ずっと喘ぎ声を発しつづけているからだ。

(だ、ダメですアリクさまぁッ! し、しんじゃうッ)

 再び、快感の波がソフィアの意識を飲みこもうとする。

(ホント、ホントに、し、しんじゃ、しんじゃいますうぅ〜ッ!)

 

 この夜ソフィアは、なんども快感の津波を経験することとなった。

 マリーナが事後処理にあらわれたときには、ソフィアの子宮内は精液と排泄物で隙間なく侵略されている状態だった。

 汚物にまみれて気を失っているソフィア。我を失ってソフィアを攻めすぎ、オロオロしているアリク。夜もふけて眠くなり、床に転がってくーくー寝息をたてているルル。いつになく引きつった笑顔のサシャ。そのようすを目の当たりにし、爆笑するマリーナ。

 こうして、今宵の夜会は幕を閉じた。

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